紀の川の悠久の流れに沿って、紀伊国を往来した万葉人は、この地で多くの歌を残しました。万葉人の心を引きつけた南海道の絶景。
水墨画のような美しい佇まいを見せる船岡山や妹山・背山は、万葉集で15首も詠まれたほど、多くの人を魅了しました。
道の駅「紀の川万葉の里」には
妹に恋ひ 我が越え行けば 背の山の
妹に恋ひずて あるがともしさ
と「妹背山」を詠んだ歌碑があります。
船岡山
紀の川に浮かぶ小島で、中山とも呼ばれています。平安時代、関白藤原頼道が高野参詣の帰途に、この地で舟遊びをしたことでも知られています。
近年では有吉佐和子の小説『紀ノ川』でもよく知られています。
船岡山の南側には吊り橋が架けられており、船岡山に渡ることができます。
島の中には弁財天を祀る厳島神社があり、島内を一周できる遊歩道も整備され、爽やかな川風と森林浴を楽しめます。
道の駅「紀の川万葉の里」
国道24号沿い、和歌山県伊都郡かつらぎ町窪にある道の駅。
悠然と流れる紀の川を一望できる絶好のロケーションにあります。施設内には軽食喫茶「まほろば」があり、船岡山や妹背山を一望できます。
農産品直売所では地元産の新鮮な野菜や果物が所狭しと並べられ、観光客はもちろん、地元の方々で賑わいます。
河川敷には「紀の川万葉の里公園」が整備され、家族連れで散歩したり、バーベキューを楽しむこともできます。