重要文化財
宝来山神社本殿は、一間社・春日造り・檜皮葺の社殿で、4棟から成っています。
向かって右から第三殿、第一殿、第二殿、第四殿とされ、祭神はそれぞれ大山祗大神、八幡大神、菅原大神、猿田彦大神となっています。
参考:御祭神
各社殿には慶長19年(1614)に建立されたことを示す棟札が残っています。現在の第二殿(棟札では第一殿)を建立したのは、高野山の吉徳院(行人方)で、それ以外の三棟を建立したのは東村(大字笠田東)に居住した土豪である是吉吉右衛門です。
また、四棟のうち二棟(現在の第一殿、第三殿)の大工は折居村の新左衛門、残りの二棟は大藪村の義次甚左衛門が担当しました。
いずれも地元の工匠とはいえ、その技術水準の高さを示しています。
宝来山神社本殿身舎正面蟇股
(ほうらいさんじんじゃほんでんもやしょうめんかえるまた)
本殿身舎正面の梁の上に据えた檜製の建築部材で、カエルが股を広げたような形から「蟇股(かえるまた))」と呼ばれています。
四社殿とも中央に本地仏の種子と雲文を置き、その左右に下がり藤紋を配しています。
ほとんど同じ図柄ですが、一之宮(現、第二殿)と二之宮(現、第四殿)、三之宮(現、第一殿)と四之宮(現、第三殿)との間で、藤蔓や葉の形が異なっています。